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今年も「産卵一番」

2018年度の産卵も昨年度に引き続いてすべて写真のノコギリ・ヒラタ専用産卵マット「産卵一番」(フォーテック製)を使用してみました。(dissimilis系)ノコギリクワガタは簡単に採卵はできるのですが,更にこのマットを使うことで♀の状態さえ悪くなければほぼ失敗もなく,しかも相当数の卵を得ることができます。その効果の高さは昨年以上に良かったと思います。産卵データは以下の表のようになっています。♂♀共に羽化後,3,4ヶ月程度でのペアリングでしたが,想定以上に多数産卵しています。

昨年度は産床および産卵された卵を確認できたにもかかわらず,残念ながら幼虫回収に失敗というパターンが相当数ありました。原因は色々考えられますが,人為的な理由で考えられることは限られたケース内での産卵のため,♀のケース内移動が産床を圧迫または押しつぶしたこと。または基本的に全てのケースにおいて水分はかなり少なめでセットしていましたが,それ以上に高圧縮過ぎたための酸欠状態が起きていた可能性も否定できません。

ということで,今年度のセットの方針(工夫)です。産卵が確認できて,ケース底にそこそこ(8〜10個程度)卵が見えたら早々に♀を取り出す。平均して3週間程度,早いときは2週間で出しました。(取り出した♀は状態を確認し,元気なようであればゼリーを与えて少し休ませた後,更に産卵ケースを用意して投入。)さらに,幼虫の孵化が始まった段階で,場合によっては孵化確認できなくても,ケースを割り出し初齢幼虫,卵を二次発酵マットに移して管理しました。この後は温度26℃以上で管理しました。卵の孵化も思った以上に成功しまして,4週間程度の期間を取ればだいたい2齢に加齢していますので,頭幅目測により♂♀判断し,♂は菌糸瓶へ♀はそのままマット飼育を継続しました。

♀_size♂_size1回目割出日2回目割出日3回目割出日合計
27a_34.5N2_66.54209/243310/211811/0493
27b_34.5N2_66.52009/25011/06--20
27c_34.5N3_66.51110/14811/21--19
27d_34.5N1_65.52409/242010/221010/3054
27e_34.0N2_66.52410/26312/10★--27
38a_36.0N2_66.54510/012210/31★--67
38b_35.5N2_66.51510/24----15
38c_35.0N3_66.5011/07----0
38d_36.5N4_66.52110/221810/30--39
46a_33.0N3_66.54210/13----42
46b_36.0N3_66.53710/213311/18--70
46c_-38♂011/07----0
04a_35.0N1_65.52010/111711/09★--37
04b_35.0N1_65.52311/01----23
1833_36.5N2_66.51210/23----12

備考・補足

写真は 27a (ペアリングの♂は同腹インライン) 最も多く産卵数を記録しているが,産卵終了後も符節取れなどなく,脚の力もまだしっかりしていた。

 月刊めす 1356号 2018年6月 クワガタ特集号26 2018羽化特集

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